あこままの中学受験奮闘記

長男、次男、それぞれが東の御三家、千葉の御三家に入学、今や、それぞれが新社会人、大学2年生に。小学校入学から決めていた中学受験へ向けての親子二人三脚の奮闘記

「卒業」・「麻布入学式」

小学校の担任は、自分のことのようによろこんでくれ、「自慢の生徒」と言ってくれた。
学校では、中学受験の話はあまりしてこなかったが、「合格」したことは、どこからか聞きつけ、卒業式では、「おめでとう」とやたら言われた。が、この地域では「麻布」を知る母親が、驚くなかれあまりいなくて、「どこの学校?」と言われてしまう現実だった。切ない!

4月の入学に備え、教材を配られ、入学前に勉強させる私立中学もあるらしかったが、麻布は一切、そういうものはなにもなかった。
制服がない学校ではあるが、「標準服」として一応、入学前に「学生服」を作った。「入学式」には、一応、ほとんどの子が着用して出席。後に、運藤部の生徒は、「対外試合」の時はこの学生服を着用することになる。
また、6年間で、体育の授業で「剣道」か「柔道」を選択、授業で行うので、その胴着も購入。
我が家は「柔道」を選択、高校3年時に、皆、「柔道初段」を取得、講道館に一応、試験を受けに行く。


「入学式」。  当時は、氷上校長。(卒業時は代わってしまっていた)生徒も親も大好きだったこの校長の「入学式」での「祝詞」をいまだに覚えている。

『「麻布」の教育、「自由闊達」。
「自由」と聞いて大いに喜ぶのだろうが、「自由」は、いつの時にも逆に「大変」であることを諸君はすぐに思い知ることだろう。

麻布では、「大学入試」のための授業なんてしない。もっとアカデミックな授業をしていく。
諸君にはこの先、「自己責任」の伴う「自由」を大いに麻布で謳歌して欲しい。
将来のために、「麻布を無駄にするな」と声を大にして言いたい。
よく覚えておいてほしい。
「麻布に通って本当に良かった」とつくづく感じる日々が必ずやってくる。麻布という学校は、そんな学校です。
将来、就職活動ヲする時、諸君が頼るのは、大学の先輩ではなく、麻布の先輩なんだろうと思う。様々な方面で大いに活躍している諸先輩がやまのようにいる、それが麻布の強みです。
今日からこの「個性」の集団、「麻布」で、誇りを持って「世間」を、「学問」を、学んでいただきたい。』

この「麻布を無駄にするな」という言葉の意味をのちのち痛感することになる。
教室で、「麻布の歴史」なる分厚い本をてにし、帰宅。この本はいまだに長男の部屋の本棚に並べられている。たぶん、一度も読んでいないと思う(笑)。
この日から6年間の麻布生としての生活が始まる。