あこままの中学受験奮闘記

長男、次男、それぞれが東の御三家、千葉の御三家に入学、今や、それぞれが新社会人、大学2年生に。小学校入学から決めていた中学受験へ向けての親子二人三脚の奮闘記

次男の就活

春から大学4年になる次男、コロナ禍で大学に3年1年間はほとんど、キャンパスに行かずにオンライン授業で過ごした。なんとか単位も取得、進級もきまり、春からは4年に。

あっという間の大学4年間。

彼は、テニスのサークルを自ら立ち上げ、サークルの会長を務め、大会にも出たりした。

また、大学入試を控えた高校生に勉強方法等々を指導(実際に勉強を教えるわけではない)する、いわゆる学習コンサルティングのバイトを3年夏から始めかなりの収入を得ている。

その次男も、早くも就職活動中なのである。結局、大学院への進学よりも社会へでることを決めた次男。これといって研究、勉強を深めたい事柄がない彼にとって、これは必然的な結論だと見ている。

が、理系は、全般的に、本当に大学院に進学する学生が多いらしく、学部卒(いわゆる4年卒業生)は、院卒にくらべ、そもそもの求人人数も少ないらしく、今現在、ベンチャーコンサルティング会社の内定はひとつもっているが、まだまだ、就活は続行中、第一志望はかわりつつあるようだ。次男の就活を側で見ていて、本当に就活中に成長したと感じている。長男はほとんど親の私に事細かに自分の就活状況を話すこともなく、とんとん拍子に自らのやりたいことができる、生かせる会社をいつの間にか選び、内定を決めてしまっていたが、次男は自分のやりたいこと、将来像などを母である私に何度も話してくれ、エントリーシート、面談日、グループディスカッション日まで、知らせてくれる。必然的に、企業からの電話連絡等々を私も気にしてしまう結果になっている。二人の息子、同じ就活にもこの違いは、なんなのだろうか。

 

就活のなかでの面接、今は全てオンラインなのだが、面接官が質問してくる内容は、大体同じようであるが、そのひとつに、「あなたの挫折経験を聞かせてください」というのがあるらしい。

面接前に、母である私とシュミレーション、面接の練習をするのだが(これは、正直、かわいいとすら思えてしまう)、次男の「挫折経験」は、「中学受験」なのだそうである。「第一志望校に合格できなかったこと」「悔しいけど、通う、入学するしかなあったこと」などを語っている。「あんなに勉強してきたのに、模試ではいい判定が出ていたのに、志望校には実際に合格できなかった、ものすごく辛かった」としている。が、「その挫折経験をどう生かしていますか」には、「悔しい思いを胸に、何も考えていなかった学校に入学したが、自分は、世の中には、努力だけではどうにもならないことがあることを身をもって知り、だけれども数年間の努力は絶対に無駄にはならないこともわかった。目標に向かって一生懸命何かを成し遂げること、頑張れる自分を確立することはできたと自負している。それは、中高と続けたテニスのプレーにおいて生かされてきたと感じている」と答えていた。ずっと母である私の心の奥底に引っかかり続けてきた次男の中学受験。でも、彼は人知れず、それを正直に「挫折」と捉え、自分の力できちんと乗り越えていた、ひとに「自分の唯一の挫折」と話せるくらいに消化していた。私よりもはるかに大人になっていた。安心、感心した。「志望校の選択ミスでは?」なんてずうっと気に病んでいたのは私だけであった。

次男曰く、「兄へのコンプレックス」も自分なりに消化、そして「考えもしなかった学校」に進学した彼は、卒業して数年経ったいま、中高時代の仲間を大事にし、「市川は誇り」と語っている。この子にとっての中学受験は挫折をしたものの、人生の一通過点としては、「貴重な体験」に間違いなくなっていた、と実感している。

このまま、就活では、彼の志望の企業に就職できればなあと心から願う。今現在、第一志望の外資IT企業の1次試験通過中である。